昔5万円ほどキャッシングを繰り返しただけなんだけどね…そんな人も過払い金の対象

テレビCMなどで「過払い金」という言葉を聞いたことがあっても、「自分には関係ない」と思っていませんか？ 実は、昔5万円程度の少額キャッシングを繰り返しただけでも、過払い金が発生している可能性があります。

過払い金とは、払いすぎた利息のことで、適切な手続きをすれば取り戻せるお金です。本記事では、なぜ少額の借入でも過払い金が生じるのか、その理由について解説します。

過払い金とは？

過払い金とは、借金やキャッシングの返済時に払い過ぎた利息のことを指します。かつて日本には「グレーゾーン金利」と呼ばれる制度があり、利息制限法で定められた上限（金額により年利15%〜20%程度）を超える高い金利が事実上認められていました。

その結果、消費者金融やカードローンでお金を借りた多くの人が、法律上払う必要のない余分な利息まで支払ってしまっていたのです。こうして支払いすぎた利息が「過払い金」であり、専門家に依頼して返還請求を行うことで取り戻すことができます。

現在では法律の改正によりグレーゾーン金利は撤廃され、新規の借入では過払い金は発生しなくなりました。しかし、以前に借入をして完済した分については過払い金が残っている可能性があります。まずは自分が過去に支払った利息を思い出し、過払い金が発生していないか確認してみましょう。

「少額だから関係ない」は間違い？5万円のキャッシングでも戻る

「自分はせいぜい5万円くらいしか借りたことがないし、過払い金なんて関係ないだろう」と考えていませんか？ 実はそれは誤解です。たとえ一度に借りた金額が少額でも、繰り返し借入をしたり長期間にわたって利用していたりすれば、払い過ぎた利息が積み重なっている可能性があります。

例えば、かつて年利25%前後の高金利で5万円を借りると、1年間で約1万2千円ほどの利息が発生します（このうち法定上限を超える利率分が過払い金となります）。これを何度も借りては返すことを繰り返せば、そのたびに余分な利息を支払っていたことになり、総額では数万円単位の過払い金が発生していたケースもあります。

実際、「少額の借金しかないから関係ない」と思っていた方が手続きをしてみたら数万円の過払い金を取り戻せたという例も珍しくありません。

要するに、小さな借入でもバカになりません。過去に消費者金融やカードのキャッシングを頻繁に利用していた方は、「少額だから大丈夫」と決めつけずに、一度過払い金の有無を確認することをおすすめします。

過払い金には時効がある！気づいたときには手遅れになる前に

過払い金の請求には時効があります。 法律上、借金を完済してから10年が経過すると、過払い金を請求する権利が消滅してしまいます。つまり、今から10年以上前に返し終えた借金については、たとえ過払い金が発生していても請求できなくなってしまうのです。

この時効のカウントは意外とあっという間で、「過払い金があるかも？」と気づいたときには既に手遅れ…というケースも少なくありません。特に、2000年代〜2010年頃までに借入をしていた人は、その当時の借入を完済してからもう10年以上経っている可能性があります。知らないうちに時効が過ぎて権利が消滅してしまったら、とてももったいないですよね。

そうならないためにも、過去に借入経験がある方は「自分には関係ない」と思い込まず、時効になる前に過払い金の有無をチェックしておくことが重要です。完済から10年未満であればまだ間に合いますので、早めに動きましょう。

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